150万円を超える横領事件で執行猶予判決 [法律エッセイ]
先日ブログに書いた免訴を争っていた事件の判決が本日あり、無事、執行猶予付き有罪判決を受けて被告人は釈放になりました。行方不明の主犯格に誘われて分け前をもらった事案でしたが、1人起訴されたのを酷だと感じて免訴主張していたものです。判決は検察官の主張を全面的に容認したものでしたが、法律上の主張をしていく中で家族とも再会し、被害金の半分以下の示談金で円満に被害者と和解しての判決に被告人も納得したようでした。新米検事の起訴でしたので、共謀の取り方が雑で、当方の主張も無理がなかったことと実質的公平を欠く旨の主張に裁判官も終始納得していたので、否認にもかかわらず円満な判決に至ったものです。実際、検事の目から見ても、主犯格の横領行為が終了する前に被告人もその情を知っていたと言われても仕方のない事実もありましたので、既遂後の加巧は厳しいかなと思っていましたので、所期の目的を達成してとりあえず満足とします。このように刑事のみならず事件には必ずキズがあるもので、自分が検事のときは、何を潰したら無罪になるかという点から事件のツボを探し、その上で確たる証拠を集めるようにしていました。弁護士になるとその逆を行くわけですが、不合理な争い方をして依頼人に不利益を与えないよう細心の注意を払っています。
2013-12-04 11:13
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